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虹色の奇跡 第395回「魔王が還る場所」 - いけやん

2013/10/29 (Tue) 19:35:03

キーパーソン:ン・ダグバ・ゼバ

とある城の庭園。美しき花が咲き誇る。魔界にも咲く、美しき花々。魔界はおどろおどろしい悪魔の世界だと思われがちだが、こういった神秘的な美しさを誇る場所も多々存在するのだ。
「母さ~ん」
幼き少年は美しき女性に飛びつき抱き締められる。
「ダグバ」
女性は少年の頭を優しく撫でる。
「母さん、俺ね、大きくなったら立派な魔王になる!」


美しく優しい母との時間は長く続かなかった。


「アイゼンクロイツの襲撃だ!」
「逃げてください、ダグバ様!」
「イヤだ! 母上がまだ取り残されているんだ!」
「ダメです。もう間に合いません!」
少年は家臣達を振り切り、燃え盛る城へと舞い戻る。母親がいるはずの庭園に。花々は燃えていた。母親がいた。
「母上!」
「ダグバ!? 来てはダメ!」
「悪魔どもめ、燃え尽きろ!」
神族の戦士が叫ぶ。ダグバに向かって炎が放たれた。母親はダグバを庇い、体を焼かれた。
「母上えええーーー!!!」



アイゼンクロイツの深い深い地下牢の中。捕らえられ幽閉された少年は、密かに復讐の炎を胸の中で燃やし続けた。
母上がこんな無残な最期を迎えるなんて、ありえない。あってはいけない。
こんな世界は間違っている。壊さなきゃ、修正しなきゃ、作り直さなきゃ。
あの優しい母上に、もう一度会うんだ――


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


顔や胴体がグチャグチャの血塗れになったダグバが手をかざす。直後、美奈の体が炎上し始める。
「う、うあああああああ!!」
「燃えろ、燃えちまえ! この世界と一緒に全部!」
この黒い炎は自分の故郷を焼いた憎しみの塊から生まれ出ている。憎い、憎い、だが、自分の最大の武器。手足がほとんどオレンジ色の光の粒子となって消えつつあるダグバの最後のあがき。
「はああああっ!!」
気合を入れた美奈の体から炎が消え失せる。
「!?」
「ダグバ! あなただけは許せない。罪もない多くの人の命を奪い、私の愛する人まで…」
美奈の背景に現れていた夢蜘蛛の幻影が、美奈の体に吸い込まれていく。
「消えてなくなれえええええ!!」
オレンジ色の発光体となった美奈はダグバに特攻していく。
「うるせえええーーー!」
ダグバはそんな美奈の顔面にパンチをたたき込む。空振り。美奈の『コールド・プレイ』の効果だ。ダグバは発光体に運ばれていく。数々の壁をぶち破って飛んでいくが、勢いは止まらない。そのままブラックスターの外壁をぶち破り、宇宙へと放逐される。
ダグバの体がオレンジ色のチリとして消滅しきる…その直前、空気がないはずの宇宙空間に発生した虹色の波動が、ダグバに直撃した。ダグバが最後に見た光景は、杖を構えたグウィネスだった。
わずかな虹色の花びらが、広大な宇宙に散った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「あなたは…?」
シャイナ・バーストフレイムの目の前に赤い髪をした真央が現れた。
「話には聞いている。レインボージュエルの精ね?」
赤のレインボージュエルの精は笑う。
「“夢世の使徒”との最終決戦が近づいてきている」
赤いレインボージュエルがシャイナの手元に。
「本当は試練を与えるつもりだったのだけれど…もう時間もないし、それに…」
「……?」
「これから本当の試練が待ち構えているからね。今の戦いが終わったら」
レインボージュエルの精は姿を消す。
「あなたは愛する人を殺せるかしら?」
シャイナの手元に、レッドレインボージュエルが残された。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「あなたは愛する人に殺される覚悟はある?」
まろんの目の前に、突如現れた紫のレインボージュエルの精。
「それで全ての厄災神を倒せるのなら」
「いい覚悟ね。自分の命を捨ててでも、全ての厄災神を祓いなさい。約束よ」
まろんの手元に、パープルレインボージュエルが残された。


まろんはハッと我に帰る。流侍とれもんが厄災神と戦っている。厄災神は崩壊しつつあるブラックスター内部にまで侵入してきていたのだ。
「まろん、戦場で何をボーっとしている! 死ぬぞ!」
れもんの叱咤が飛ぶ。まろんに襲い掛かりつつあった厄災神が槍の串刺しになる。
「まろんちゃん、大丈夫かい!?」
流侍が心配そうに叫ぶ。叫びながら十数匹の厄災神を剣の一振りで屠る。
「う、うん。大丈夫! 私は、戦える…!」
まろんも戦いに加わる。
(この戦いが終わったら、きっと厄災神を全て倒すための最終作戦が決行される。そのとき私は…!)













どうも、いけやんです。お久しぶりです。いやはや、半年ぶりになってしまいましたね(^^;
楽しみに待ってくれている方々、本当にすみません。

さて、遂にダグバが撃破され、ディバインクルセイダーズが崩壊しました。しかしブラックスターが大変なことに…。果たして取り残された面々の運命は…?
そして、ブラックスターが完全に壊れる寸前にとんでもないことが…!

今年中にあと3回くらい投稿したいですが、果たして間に合うかどうか(^^;
やっぱり最近書いたものを読み返していると、ほとんどが物語を追うばかりで薄っぺらい内容になってしまっていますね(汗) 人物の心情などがあまり描けていません。それでも完結させるのが使命だと思っているので、駄作になってしまってもどうかご勘弁願います(苦笑)

夏アニメは楽しいものが豊富でした。特に「シンフォギアG」と「きんいろモザイク」が気に入りすぎてしまいまして♪
「ウィザード」も激しい戦いでしたね。最後はしっとりと終わりました。
そして「鎧武」がスタートしましたね。次々といろんなライダーやロックシードが登場。ワクワクしてきますね。「龍騎」のときみたいにライダー同士の対決もあるんでしょうね。楽しみです。

ではまた。

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